議会質問

2010年6月 第6回定例会 一般質問

2010年6月 第6回定例会 一般質問
【質問項目】
■教育組織について
■行政協力員制度について
■都市ビジョンについて


■教育組織について
【質問】教育についてお伺いしてまいります。
地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律、平成19年法律第97号が平成19年6月27日に公布され、平成20年4月1日から施行されています。この改正の趣旨としては、教育基本法の改正を踏まえ地方における教育行政の中心的な担い手である教育委員会がより高い使命感を持って責任を果たすとともに、国と地方の適切な役割分担を踏まえつつ、教育に国が責任を負える体制を構築していくため、教育委員会の責任体制の明確化や体制の充実、教育における地方分権の推進と国の責任の果たし方及び市立学校に関する教育行政について改正が行われたものです。
内容として、今申し上げたように教育委員会の責任体制の明確化、教育委員会の体制の充実などが上げられております。この内容に沿って、お伺いしてまいります。
教育委員会の体制の充実で、教育委員の責務の明確化及び研修の推進が期待されており、第11条第6項及び第48条第2項4号で、委員は地方教育行政の運営を負う重要な責任を自覚するとともに、文部科学大臣及び都道府県教育委員会は委員の研修等を進めることとありますが、この研修が年何回程度開催されているのか、またどんな内容かお聞かせください。

【答弁】仲野教育委員会委員長
研修会につきましては、兵庫県市町村教育委員会連合会が教育委員の資質向上や教育委員会の活性化を図るため、現在教育行政が直面している課題や今後の教育行政の推進方策等をテーマに、年6回程度開催しております。
また、私ども尼崎市教育委員独自の研修の取り組みといたしましては、教育委員の間で話し合い、教育委員協議会というものを設けまして、みずからも積極的に教育行政への理解をより一層深め、自主的に資質向上を図り、尼崎の教育が目指す調和のとれた人格の涵養と自立した人間のはぐくみを実現するため、その協議会において定期的に事業の進捗の報告を受けるとともに、教育委員会が策定する計画案などはじっくり議論し、教育委員の意見を反映しております。さらに、現場の生の声を聞くため、昨年度は小学校、中学校の全校長との意見交換会を実施いたしました。

【質問】次に、教育における地方分権の推進として、法第4条第4項に教育委員への保護者の選任の義務化が盛り込まれております。委員の任命に当たっては、委員のうちに保護者が含まれることが義務づけられていますが、現在の教育委員のうちこの要件をどなたが満たしているのか、お聞かせください。

【答弁】仲野教育委員会委員長
なお、保護者の要件を満たす教育委員につきましては、岡本教育委員及び濱田教育委員の2名でございます。

【質問】次に、先日文部科学省が、大阪府の橋下徹府知事による公立小・中学校教員の人事権を市町村に移譲する提案を認め、既に北部地域の豊中市、箕面市、池田市、豊能町、能勢町の3市2町が導入を進めているようです。また、先日柏原市、東大阪市が新たに受け入れ意思を表明したようで、次々と教員の人事権を市町村へ移譲するという取り組みが進んでいます。
まず、この大阪府の人事権の移譲という取り組みについて、どのように受け取っているのか、お聞かせください。

【答弁】仲野教育委員会委員長
今回の大阪府の人事権の移譲につきましては、各市町村が広域的に連携する一方、基礎自治体が権限と責任を持ち、独自の教育方針や特色ある教育が行えるなど、地方分権を推進するためには、有効な取り組みの1つではないかと考えております。特に、人材確保の面に関しましては、現在人事権を持つ県が教員を採用、配置し、本市で十分な経験を積み、児童・生徒はもとより保護者や地域から信頼される教員となった矢先、人事交流により東幡、県北部などへ異動となるケースが多々あることから、今回の取り組みが真に尼崎の教育を思い、考え、理解し、愛着を持つ教諭の確保が期待できる面で、私といたしましても注目しているところでございます。
ただ、人事権の移譲に伴い、各市町村では採用の公平性と透明性を図ることはもちろんのこと、給与支給、さらに採用事務などの事務量が膨大になるため人的な手だてが必要となること、あわせてそれらの安定的な運営を図るためには確実な財源の移譲が必要不可欠であることも大きな課題でございます。
いずれにいたしましても、今後多くの課題がありますことから、教育委員会で慎重に議論するとともに、市長、事務部局の意見も踏まえた検討が必要であると考えております。

【質問】はい、ありがとうございます。今、御答弁いただいたとおりですが、年6回の開催ということで、独自で協議会などを持ち、進捗報告や鋭意取り組まれていることについては評価したいと思います。
それで、大阪府の人事権のことに関してなんですけれども、やはり広域的に、おっしゃるように本市だけで採用やさまざまな活動をしていく、異動がないので採用するときの資質向上が本当にできるかという側面で、少ない場合で資質向上を図らないといけないということがあるので、おっしゃるように広域的に行う、近隣市とも行うことも必要じゃないかと。
あと、採用の透明性や人事事務量の問題については、やはり財源の問題と思いますんで、これについてはやはり子供たちにどれだけのお金を使っていくのかということを、本当に考えていく必要があるかと思います。これは、尼崎市が行政機関として、我がまちの子供の教育について責任を持つ覚悟があるのかどうかということが、私が、一番感じているところです。それで、折に触れ、今後もこの教育の組織や、また具体的にどのように学力向上などを推進していけばいいのかということについては議論していきたいと思います。

■行政協力員制度について
【質問】協働推進員制度についてお伺いいたします。
3月議会で大きな議論を巻き起こした行政協力員制度ですが、協働推進員制度と名称を変え、引き続き各福祉協会に御協力をお願いするとともに、社協未加入の自治会やマンション管理組合などに協力を求めていくとの説明を、行政協力員制度にかわる新たな仕組みの概要についてという資料を配付され、説明を受けました。各会派からこれまでの町会長の皆さんの取り組みを軽視していることなどが指摘されても、全力で取り組みますとの当局答弁を信じ、我が会派は予算案について賛成をしたという経過があります。
しかし、賛成をしたらそれで終わりというわけではなく、その後の取り組みをチェックし、問題があるならば改善が必要であることから、今回幾つかの質問を行ってまいります。
さきの行政協力員制度にかわる新たな仕組みの概要にある協働推進員と行政協力員の違いは、広報物の配付が月3回から2回になったことと、無償化されたことであると読み取れるのですが、3月の予算議会で新たな仕組みをつくりますと言っていたのは、回数を1回減らし無償化するということだけだったのでしょうか、お答えください。もし、ほかに何か変わった点があれば、端的にお答えください。

【答弁】鶴田協働推進局長
新たな制度でございます協働推進員制度につきましては、市政広報を通じて市政に対する市と市民の情報の共有化を図るとともに、日常の活動を通じて地域のコミュニティを高め、本市の協働のまちづくに資することを目的に、行政協力員制度を見直したところでございます。
具体的な変更点といたしましては、無償による御協力をお願いする制度とし、また各地域からの御要望が多かった回数を減らすことといたしました。さらには、社会福祉協議会未加入組織となっているマンション管理組合等にも御協力を呼びかけ、より幅広く市政広報の徹底を図ることとしたものでございます。

【質問】次に、配置については、福祉協会ごとに1名、社協未加入の自治会やマンションの管理組合などの組織については、1組織に1名を基本とすると記載されています。
まず、社協を通じて推薦をしてもらうということでありますが、各社協支部で足並みが分かれていた各町会の協働推進員への参画状況について、以前の行政協力員制度と協働推進員制度を担ってもらえる福祉協会に変化はあるのかどうか、お答えください。

【答弁】鶴田協働推進局長
新年度になりまして、尼崎市社会福祉協議会へ新制度について御説明をさせていただき、推薦の御協力をお願いしておりましたが、御検討の結果6支部すべてから御了解をいただいたところでございます。現在、社協各支部におきまして、6月末をめどとして推薦の取りまとめを行っていただいているところでございます。

【質問】また、社協未加入の地域に市からの情報を届けることが新制度の目的であると思われるのですが、現段階でこれまで未加入であった組織がどれくらいふえたのか、お答えください。また、その結果全体としてどの程度の地域が網羅されているのかもあわせてお答えください。

【答弁】鶴田協働推進局長
現在、社会福祉協議会未加入のマンション管理組合等を対象に、データの整理等を行いながら御協力のお願いに努めているところでございます。現時点では、各組織での検討をしていただいているところが多く、申し込みをいただいているのはまだ数件でございますが、さらに精力的に御協力のお願いに努めてまいりたいと考えております。

■都市ビジョンについて
【質問】都市ビジョンについてお伺いいたします。
近年、社会保障制度の充実など、さまざまな社会状況の変化が起こっている一方で、核家族化が進んでいます。その1つの要因として、親の扶養など従来家族の役割とされていたことが家族以外に移譲されてきたとこによって、個人の自由度が高まり、結果として結婚後は親と別居する子供がふえているということもあると考えられます。そして、この核家族化の進展は家族の中で解決できた数々の問題であったものが、今では行政に頼らざるを得なくなっているという状況もふえていると感じます。
子供に関しては保育、高齢者に関しては介護といったように、昔はそれぞれの家族の中でお互いに助け合い、そして支え合うといった家族のきずなが強かったと思われますが、そのきずなも弱くなり、結果的には行政が対応しているような状況となっていると考えます。
また、現在の社会経済情勢を考慮すると、今後どのようにして全体的な公費負担を減らすのかが最大の課題であると、私は認識しています。現在抱えている問題を解決していくに当たり、まずは自分でできることは自分で、自分だけではできないことは周囲や地域がともに助け合い、そして個人や周囲、地域あるいは民間でできないことについては行政が担当するという、自助・共助・公助の基本原則に立ち戻ることが非常に重要であると考えます。
そのようなことを踏まえながら、1つのデータを示したいと思います。こちらなんですけれども、こちら見えますかね。見えにくい。すみません。
こちらなんですけれども、国勢調査を中心とする人口推移データを震災前の平成6年と震災後の平成7年、そして平成21年まで、5年刻みの人口推計データから近隣都市の人口増減割合を見てみると、西宮市の平成6年の人口が42万4,328人であったのが、震災後は39万389人となり、平成19年には48万980人で、増減率が113.41%。芦屋市の平成6年の人口が8万6,630人であったのが、震災後は7万5,032人となり、平成19年には9万3,305人で、増減率107.42%。伊丹市の平成6年の人口が18万9,375人であったのが、震災後は18万8,431人となり、平成19年には19万5,865人で、増減率103.21%。宝塚市の平成6年の人口が20万6,140人であったのが、震災後は20万2,544人となり、平成19年には22万4,714人で増減率108.75%。川西市の平成6年の人口が14万3,321人であったのが、震災後は14万4,539人となり、平成19年には15万8,026人で、増減率110.06%。三田市の平成6年の人口が9万411人であったのが、震災後は9万6,979人となり、平成19年度には11万4,095人で、増減率125.23%と、それぞれ軒並み震災後人口が減少したとしても順調に回復し、震災前の人口を超える状況になっています。
こちらが、この赤い横のグラフが--見えないですね。すみません。赤い線が100なので、これよりも最終的に下にある自治体、尼崎市だけなんですけれども、ここだけが人口減少している。ほかの近隣他都市については、すべて人口がふえているということ、ここを見ていただきたいというものなんです。
次に、一方本市の平成6年の人口は49万3,158人であったのが、震災後は48万8,536人となり、平成19年度には46万2,561人で、増減率93.87%となっており、本市だけが震災を契機に人口が減少し、その後減少傾向をたどっています。ここで、お伺いいたします。
なぜ、本市だけが人口減少をたどっているのか、当局の御見解をお聞かせください。

【答弁】岩田企画財政局長
本市では、早くから都市化が進んだ一方で、住環境の悪化や産業構造の転換などによりまして、昭和46年をピークとして人口の減少傾向が続いております。今日では、その減少傾向に歯どめがかかり、わずかながら増加に転じておりますが、御指摘のように震災前の水準に回復するまでには至っておりません。
本市の場合、これまでから転出の最も大きな理由は、転勤等の仕事によるものですが、平成17年、18年度に行いました人口等都市政策調査研究事業におけるアンケート調査において、都市政策の課題として掲げられております。尼崎市のよさを余り知られていない、公立の学力水準や進学率に対する評価が低い、治安や市民のマナーに対する評価が低い、さらに住みたい人、住み続けたい人のニーズに合った住宅供給が十分ではない、こういったことが要因ではないかと考えております。

【質問】次に、近隣都市の15歳未満の年少人口、15歳から64歳までの生産年齢人口、65歳以上の老年人口といった人口別人口割合の推移を平成17年の国勢調査から引用すると、老年人口割合は本市が19.7%、西宮市が16.8%、芦屋市が20.3%、伊丹市が16.5%、宝塚市が18.7%、川西市が21%、三田市が14.2%となっています。
次に、生産年齢人口の割合は、本市が66.3%、西宮市が67.9%、芦屋市が66.6%、伊丹市が67.9%、宝塚市が65.7%、川西市が65.0%、三田市が68.5%となっています。
最後に、年少人口割合は、本市が13%、西宮市が14.8%、芦屋市が12.9%、伊丹市が15.6%、宝塚市が14.6%、川西市が13.8%、三田市が17%とそれぞれなっています。
以上のことから、本市の年少人口割合が低く、老年人口割合が他都市に比べて高いという-いつも議論になることなんですけれども-ことがわかるんですけれども、大幅に人口構成が違うということではないんですけれども、この若干の差が大きく市政運営や将来負担などが違ってくる要因になっていると思われます。つまり、本市の課題は人口構成が崩れていることから始まっていると言ってもいいと思います。
以上の2つのデータや各種の財政データから、今置かれている状況を考察すると、財政的にはどこの自治体も苦しいということは同様であります。しかし、先ほどの人口増減だけが、本市だけがマイナスとなっていることが不思議でなりません。
私は、この結果は本市の近年の都市経営の失敗ではないかと考えています。顧客のニーズを酌み取れず、明確な都市ビジョンを提示できていないことが顧客に選択されず、ニーズに合致するサービスが提供される他の自治体を選択するという、消費者としてごく当然の行動が目の前で起こっていると言えるのではないでしょうか。
だからこそ未来のビジョンを描き、そしてそれを現在の市民や、これから市民になっていく皆さんに向けて発信することが、本市の戦略策定上重要であります。私は、再々にわたり、都市ビジョンを具体的に提示してほしい、ないならばつくるべきであると訴えてきました。ときには、市民全体が同じ方向性をもって、都市の歩む未来を共有するツールとして、市民憲章をリニューアルし、共通ビジョンとすることなども提案させていただきました。
本来の総合基本計画に基づく計画行政が財政難という理由で、経営再建プログラム、行財政構造改革推進プランと、財政健全化計画中心の行財政運営が続いています。財政難で投入するお金がないならば、本市が向かう方向性を示し、臨海開発などに対しても本市のビジョンを提示することで、それに沿った開発をお願いすることが必要だと考えます。
つまり、本市にかかわるすべての方々に同じ方向性をもって、それぞれの活動の中で発展をお願いするということが必要であるということです。日本全体が少子高齢化へ移行していることから、本市でとれる政策は少ないと言われるかもしれません。しかし、独立した自治体として、46万市民の人生を預かる行政機関として、全力で支援するという責務があるはずです。つまり、みずからのまちのことはみずからで考え、対処する。できるできないではなく、するために、できるためにどうするかという視点を持ち続けて、財政が厳しくとも、中長期的にわたる都市ビジョンを明確に示しているかどうかが決定的な差となると考えます。
そして、この差が、近隣自治体の中で本市だけが人口減少となっている理由であると感じています。人口が伸びている自治体、発展している自治体は、行財政全体、市民全体で都市ビジョンを共有し、その計画を実践しているからではないかと思われますが、当局の見解を求めます。

【答弁】岩田企画財政局長
都市における人口の増減は、さまざまな要因が複合的に作用することによるものでございます。住民が居住地を選択する際には、都市イメージ、生活の利便性、住環境など、さまざまな理由が関連していることから、1つの事象をもって人口の増加や都市の発展の要因を判断できるものではないと考えております。

【質問】このままでは、本市はさらなる生産年齢人口の減少による財政的な影響、納税義務者の減少に伴う個人市民税の収入の減少等が見込まれるほか、高齢者の増加に伴う医療や介護などの社会保障費の増加などを引き起こすと予想されます。
どのように本市のビジョンを設定し、都市経営を推進するのか。私は、本市の都市ビジョンを、家族を中心とした都市生活の推進、3世代同居、近居のまちに置き、3世帯同居や近接居住を意味する近居の推進を行うべきであると考えます。
国勢調査による本市の人口に占める3世代世帯の推移を見てみると、昭和60年に17万7,221世帯中1万697世帯の6.04%であったものが、平成7年は19万1,079世帯中7,961世帯の4.17%、平成17年には19万4,413世帯中7,628世帯で3.92%となっており、20年間で35%も3世代世帯数が減少しています。
そもそも、日本という国の歴史を振り返れば、家制度を中心とした家意識を持った民族であり、一番身近なコミュニティである家族を中心とした人と人のつながりを生かしながら、ともに助け合って人生を歩んできたと思います。
この提案をする契機となった理由として、生まれ育った感覚として、本市は都市部の中心部にありながら、田舎のように人情味にあふれ、住んでいる一人一人の温かさを非常に感じるまちであると感じます。この人の温かさは、優しさ、思いやりからの心からくるものであり、それが培われるのはやはり家族への愛からくるものであると感じます。一人一人が自立し、それぞれがつながりを持ちながら人生を送る場所として選択される都市として、本市はあるべきだと考えます。
3世代同居、近居を進めることで、ファミリー層の転出を食いとめ、本市が不足している生産年齢人口をふやすことにつながり、財政面でも増収が見込めます。また、老年人口の増加は扶助費の増となりますが、3世代同居、近居を進めることで、家庭内でのお世話をすることがふえ、介護保険料などの増加について抑える働きが期待でき、財政面での支出抑制の効果もあわせて期待できます。
また、本市は親の共働き率が高いことから、子供に対する大人の目が行き届かないことが課題となっていますが、3世代同居、近居を進めることで子供たちの面倒をおじいちゃん、おばあちゃんなどに見てもらうことで大人の目があり、しつけや情緒面でいい効果が期待できます。一方で、お孫さんの世話をすることにより、お年寄りの生きがいを創出することにもつながると考えられます。
このように、同居や近居が進めば家族の助け合いという面に始まり、文化や礼節、他人への思いやりなど、親から子、子から孫へと大切な伝統が伝えられていくと思われます。
このように3世代同居、近居という形態を軸に据えるべきであると考えますが、当局の御見解をお聞かせください。

【答弁】岩田企画財政局長
議員御提案の3世代同居や近居を促進していくことは、家族同士のつながりによる子育て、介護の面で負担の軽減や、ファミリー世帯の増加といった複数の効果が期待されるところでございます。本市におきましては、これまでも人口の年齢構成のバランスを意識しながら、居住促進のための施策を展開してまいりましたが、今後におきましてもこうした効果を踏まえ、学校教育や住宅政策の充実、安全・安心のまちづくりの推進といった取り組みも複合的に進め、住みやすい、住み続けたいまちづくりに努めてまいりたいと考えております。

【質問】これを、具体的にどう推進するかについては、一例として、本市には、ファミリー世帯持家取得資金利子補給制度があります。これは、子育てファミリー世帯などの方が、尼崎市内で一定の居住水準を満たす持ち家を取得するため、金融機関などから資金を借り入れた場合に、一定期間償還利子の一部を補助することにより、これらの方の市内定住と住環境の向上を図ることを目的にしています。
現在、子育て世帯、若年中堅世帯、他世帯の3区分で募集をしており、直近の平成21年度については、子育て世帯が290件中246世帯、若年中堅世帯が42世帯、他世帯が2件となっています。このように他世帯の応募が少ない状況となっていますが、ここの比率を高めることで、3世代同居、近居を推進することにつながると考えます。
近年、ファミリー世帯、持家取得資金利子補給制度の応募が、募集件数の400件を大きく割っています。私は、この制度をリニューアルし、親世代を通じ、その息子、娘さんの層へ広報アナウンスしてもらうことで、本市が尼崎市に施策誘導したいファミリー層に、直接アプローチすることができると考えています。
つまり、市内にいらっしゃる老年人口層のお一人お一人にセールスパーソンとなっていただくといいと思っています。そこで、お伺いいたします。
このファミリー世帯持家取得資金利子補給制度をリニューアルし、親が数年間の市内居住者かつ同じ行政区内に住居を取得する者を対象とするなどし、より3世代同居、近居をうながすような制度にすることについて、御見解をお聞かせください。
また、その他の住宅施策として、多世代住宅に対する固定資産税の減免を行うことについて、あわせて御見解をお聞かせください。
人づくりはまちづくり、人口バランスを適切に戻すことが都市経営に欠かすことができません。縦割りで一つ一つの課題に当たっていては、全体最適が図れず失敗を招きます。トータルな考え方、政策を持ち、大胆な財政投入によって現在の危機を乗り越えることが、市政運営に責められているということを申し上げ、私のすべての質問を終わります。

【答弁】衣笠都市整備局長
3世代同居、近居支援につきましては、深刻な少子化の状況を踏まえ、子育て世帯を支援していく観点から、国の住生活基本計画において基本的な施策として位置づけられており、本市におましても平成19年度から親と同居している子育て世帯などに対し、補助額の増額を行うなど、制度の見直しを行ってきたところでございます。
また、平成17年度に本市が実施した人口等都市政策調査研究事業のアンケート調査によれば、親や子供の家に近かったからという理由で、本市を選ばれたファミリー層は、市外からの転入では約35%、市内での転居では約45%あり、親と子の近居、同居志向が見られるなど、今後少子高齢化が進む中でその必要性はさらに高まっていくものと考えております。
しかしながら、近居の定義や対象者をどうするのかなど、整理すべき課題もあることから、本年度住宅マスタープランの改定に向けた取り組みの中で、子育てファミリー世帯に対する住まい、支援施策の方向性も踏まえた上で、検討してまいりたいというふうに考えております。
また、多世代住宅に対する固定資産税の減免などにつきましては、国の住宅政策との関係においても、やはり国の政策として論議されるべきものというふうに考えております。

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