今日の予算委員会を総括して会派を代表して丸岡議員が意見表明を行いました。
会派の意見ですので全文を掲載したいと思います。

----------------------------------- 以下意見表明全文-------------------------------------------------------------
 新政会を代表して、本委員会に付託された20年度当初予算をはじめ関連諸案件に対して、
意見の表明をいたします。

 今期定例会において、市民の負託を受けた議決機関、意思決定機関として、市長から提案された諸案件に対し、これまでと同様、新政会は、現在または未来につなぐ住みよいまちづくりを推進するため、是は是、非は非とする立場から、予算審議に臨み、慎重に審議してまいりました。
 それでは、我が会派の政策や主張との間に隔たりや見解の相違があることなど、特に重要と思われる点について、以下意見を申し述べてまいります。

 本市におきましては、平成15年から経営再建プログラムを策定し、改革改善で900人の職員定数削減、500億円からの効果額を上げ財政再建団体転落は阻止できたとされています。
しかしながら、財政はなお厳しい状況下にあり、歳入面では、市税収入はここ数年回復してきてはいますが、反面、地方交付税は減少し、最大140億円あった収益事業収入は現在3億円と激減の状況です。
歳出面では、人件費は定数削減などにより削減されておりますが、少子高齢化や生産人口の減少で扶助費がさらに増加、公債費も高水準であり、改革改善効果が生かされていません。
また、年々の収支均衡については、市有地の売却、市債の活用など、多額の財源対策を講じた結果、形式的な均衡が、かろうじて取れているというのは、以前からも指摘されているところであります。

 再建プログラムについては、20年度から計画期間が5年間の行財政構造改革推進プランに改まり、さらなる行財政の改革改善に当たられるとのことであります。
我が新政会としても、こうした行財政改革を基本的に支持する立場であります。
白井市長は、財政健全化の目標を、実質的な収支均衡の確保が図られるレベルとされておりますが、これまでの取組結果から見まして、そして、最終年度になお収支乖離額があるとしていることからも、この目的設定は実現性にとぼしいのは否めないことであります。
また、財政規律の原則として、通常見込まれる歳入に見合った歳出の規模で運営していくことについては、「入るを量りて、出を制す」という言葉もあるように、我々議会は以前からその必要性を指摘しているところであります。

 市長は、行財政構造改革推進プランが目指すものとして、市民が安全・満足して暮らせるまちの基盤づくりを目指し、住民を始めとした広範な人々の理解と協力が不可欠で、目標を共有して取り組むとされていますが、この予算審議でも種々取り上げられました問題に対する当局の対処を鑑みますと、そのような考えのもと進めてこられたとは到底考えられず、首を傾げることも多々ありました。
 また、問題が大きくなってから対症療法的に、場当たり的に対応するなど、市民対応のあり方が泥縄式で、これらの点について、市民の間に大きな不安と混乱をもたらしたことを猛省するよう、強く、指摘しておきます。
 その上、行政としての説明責任をしっかり果たさず、議案という形で議会に最終的責任を持ちかけるという姿勢については、まったく言行不一致であると強く申しておきます。

 次に、市長は、計画行政の必要性は認識しているものの、実施計画の策定は困難な状況であり、再建プログラム時と同様、プランで進めていくということですが、施策の重点化方向を示されておりましても優先順位が示されていないため、どこに重きを置いているのかが分かりにくいものとなっております。
 また、プランでは廃止・見直し・抑制という文言が目立ち、未来に繋ぐと明らかにされていますが、本市の将来あるべき姿というものが、浮かび上がりません。
 されに、プランには、三つの目標の中に、地域社会で支える仕組みづくりもありますが、このプランのなかでは何か異質な感じがしますし、計画期間内にどのような段階を踏んで、到達目標がどこにあるのかが明確でなく、また、市長は、施政方針で、10年後、20年後の尼崎の姿を思い巡らせながら行財政の健全化等に取り組むとされていますが、本当に10年後、20年後の尼崎の姿が見えているのでしょうか、疑問です。
 お金が無い時だからこそ、廃止や削減だけの計画をつくるのではなく、市民が夢や希望を持てるような、実施計画をつくり、将来的な施策の展望を示すべきです。
 22年度までのハード整備事業計画はたてられましたがこれも3ヵ年という中途半端なものであり、プラン期間同様の5ヵ年としなければ、整合性がとれないと考えます。
 また、次期基本計画策定のめどを立てていないことから、プログラム・プラン期間中は非常時で、計画行政は棚上げしていても当然と考えているようにも見えます。
 極端にいえば予算づけがなくても改革とまちづくりの方向性は明確に出来ますし、まちづくりの無策というような状態をいつまで続けるつもりなのでしょうか。
 何度も申しますが、公開と参画が市長の基本姿勢であるなら、市政への真の市民参画を実現するため、尼崎のあるべき姿を将来ビジョンとして市民に、そして市民の宝という本市の職員に明確に示していただきたい。
 また、第2次基本計画は22年度までですので、この際、次期基本計画策定においては、計画行政の本筋である実施計画を、速度は遅くても策定するよう、新政会として要請いたします。

 続いて、個別の事項について申し述べてまいります。

 外郭団体につきましては統廃合を進めるとともに、経営改善については、公益法人制度改革による公益認定に向けた体制整備が必要ですが、市からの財政支出を抑え、随意契約の見直しなどを行い、団体自らも当然改善努力をした上で、民間との間で公平・公正に競争できる体力をつけていく必要があり、さらに民間への委託、最後には民営化という視野も含めての視点で取組を進められるよう要望しておきます。

 次に、納税催告センターにつきましては、平日に加え、土日・夜間に滞納者に対して、オペレーター4人で電話による納税催告をするとのことですが、その際に、滞納者の個人情報保護の観点から問題がないか疑問があります。
 また、その際、市民からのクレームに対して、オペレーター対応では、されなる苦情につながらないか、など危惧するところであります。
 本来、徴収業務は職員が積極的にはげむものであると指摘しておきます。

 次に、青少年施策につきましては、市長部局に移管されましたが、現場での青少年の課題が改善されてはいません。
 ぜひ、尼崎の青少年が立派な社会人として育成されるよう、どうしなければならないのかなども含め、移管したことによる特長を活かした施策を早急に打ち出すよう要望いたします。
 また、県が凍結を表明した「こどもの館」についても、引き続き県とのコミュニケーションを図られることを要望いたします。

 次に、新高校の建設問題につきましては、子ども広場、通学路、園田南小の学習環境などが問題となり、保護者や地域の方々に十分説明し、理解を得るよう指摘してきました。
 しかしながら、議会に対する説明が二転、三転するなど、ここに至って、教育目標・教育方針といったソフト面で根幹となる事項の問題提起がなされてきているという現状です。
 本当に22年4月の開校が大丈夫なのか、また、どんな学校になるのか、いまさらながら不安をおぼえる始末となってきております。
 新高校は百年の大計の中で考えるべきであり、東高校、産業高校、両校の伝統や長所を引き継ぎながら、市内外に誇りうる特色と、シンボルとなる施設を含む、ハード・ソフト両面で魅力を備えた、入学希望の生徒が殺到するような素晴らしい学校にしてほしいと訴えておるところです。
 こうした中、市民・保護者等に対し、丁寧な説明をし、理解・協力を得る中で、開校に向け堅実に初期の目的を達成できるよう、教育委員会、学校現場が一体となって、予算面も含めて、さらに検討し、その結果を早急に、議会に示されたい。
 しかしながら、中途半端に学校づくりの妥協をすることにより、入学してくる生徒にしわ寄せがいかないよう、新たに施設整備計画等を議会に示すよう強く指摘いたします。

 次に、学校給食調理業務の見直しにつきましては、第一には、子どもたちのために給食の充実を図っていくという目的で取り組んでいくものと理解します。
 これについては昨年、議会として意見をつけ、当局には学校・保護者等への対応も行ってもらいました。
 今後は安全性や経済性とともに、どのように充実が図られるかを注視してまいります。
 取りも直さず、最初の一年間の取り組み成果が肝要であり、また、食の安全・安心に社会の注目も集まっておりますので、20年度実施校については、保護者等の納得が得られるよう早期に検証を行い、議会にも報告するよう指摘しておきます。

 次に、子どもの学力につきましては、学力・生活実態調査により、その現状と課題が明らかになってきておりますが、向上策については、代表質疑で総花的ではないかと指摘させていただきました。
 統一的で効果的な施策展開を要望するとともに、ごく一部だと思うのですが、本当に子どものために活動しているのかと疑うような教員への対応を含め、学力向上に対しては、されなる自己研鑚などによる教員の免許更新制も含め、意識改革を促すような人材育成、指導力向上にあたっていただきたいと思います。

 次に、市民プールの整理統合問題につきましては、6ヶ所の市民プールのうち5ヶ所を廃止する唐突な提案がなされ、市民の間に混乱をもたらし、その後、代替案として小学校プールの開放を示されたものの、いまだ市民プールの廃止については、市民の理解を得ているとは言いがたい状況にあります。

 そこで平成20年度については、安全性が確保され市民プールが運営できるかどうか再度検討し、その結果を議会に示されたい。その上で、一定の案の提示を求めるものであります。
 更に小学校プール開放事業の運営結果についても検証し、その結果を議会に示されたい。よってそれまでの間のワークショップ等の441万円については執行の凍結を求めます。

 次に、はり、きゅう、あんま、マッサージの施術費助成につきましては、これまで市民の健康を増進してきた経過を再認識する必要があります。
 特に高齢者の利用が多いことを考慮し、後期高齢者医療保険の被保険者を対象に助成制度を新設されたことは一定の評価はしますが、既存の国民健康保険事業での助成制度の利用制限を現行の年20回から8回に激減せず、一人12回を限度に、一回1,000円を助成されるよう措置されたい。

 次に、尼崎高原ロッジにつきましては、6月に施設廃止に係わる条例案の提出が予定されている。当ロッジは、尼崎市民が身近に自然のなかで憩える貴重な財産であることを踏まえ、再検討を行い、その結果を6月定例会までに議会に報告をしていただきたい。 
 よって、それまでの間、高原ロッジ施設移管事業費、32924,000円については執行の凍結を求めるものであります。

 次に、道路特定財源につきましては、市長は暫定税率を維持しつつ、一般財源化すべきという立場のようでありましたが、南部臨海地域の東西アクセスによる阪神尼崎周辺の交通渋滞の解消や、緑遊新都心の周辺道路など、道路整備は本市においても喫緊の課題であり、本市に係わる影響額、6億5500万円は、維持すべきであると申しておきます。

 最後に、競艇事業について、薄暮レースの開催やSGレースの誘致に努め、増収を図る方策を検討するよう要望いたします。

 以上、るる述べてまいりました。

 我が国は、平成14年を底とする息の長い景気回復を続けておりますが、景気回復の家計への波及が遅れ、地域間のばらつきもあるとされております。
 また、原油価格の高騰など経済への悪影響もある中、国においては、歳出改革、地方分権改革などに引き続き取り組み、地方も合わせたプライマリーバランスの確実な黒字化、国と地方の役割分担などを進めていこうとしております。
 国の施策、経済状況など、本市行財政に影響を及ぼす要因がある中、市民とともに、将来につなぐまちづくりを着実に進めていく必要があります。
 市長は、制度や仕組みを変えるには説明を尽くす姿勢が大事、理解し共感してもらえるようわかりやすい情報提供に努める、としておられます。
 そのためには、施策推進に当たって市民に何とか理解・納得をお願いする部分があるなら、なおのこと、言行一致で市民や我々議会に臨んでいただきたい。
 また、本市の将来展望を明らかにし、厳しい状況の中にも、市長自らが未来への希望を示すべきであります。

 我々、新政会としては、市長をはじめ当局の市政運営をしっかりと見据え、必要な意見・要望をこれからも行い、ときには当局にとって耳の痛い意見を述べ、厳しい姿勢で臨んでまいる所存であります。
 このことを申し上げまして、20年度当初予算審査に当たっての、新政会の意見表明といたします。

----------------------------------以上意見表明全文--------------------------------------------------

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