「地域の未来をつくる」とは。

先日、20年以上前から議論をされてきた事象の一定の方向がまとまりました。
本当は10年前に終わっているはずのものなのですが、途中で行政が方向転換をしたことで、議論が紛糾して大幅に議論がもつれることになりました。

しかし、今回「地域」と「行政」の協働をはかる形での意見がまとまったことで、この議論に関わってきた者として先人達の想いをつなげることができたと思っています。(長いので興味のある方は、「続きを読む」からどうぞ。)

「地域の未来をつくる」といっても1年や2年で出来ることはほとんどありません。尼崎市はほぼ全域住宅地で、私が住んでいる大庄地区も住宅がびっしりと立ち並んでいます。地域の面的なデザイニングに関わる機会はそれほどあるものではありません。その地域デザインに関わるのですから、責任も重大です。

私がこの会議で重視したのは、「『過去』から『現在』どうなったか?」そして、「『現在』から『未来』へどうつなげるか?」を常に頭に思い描いていました。

誰しも「快適なまち」に住みたいと思います。「快適」の定義はそれぞれかもしれませんが、概ねそうだと思います。
先ほども述べたように、地域デザインを描く機会はそれほどないので、出来るだけの事象を考えて検討、意見を出したつもりです。
この地で44年間人生を送ってきた経験、12年間の議員経験、自治会長をはじめ様々な地域の役職を10年以上してきた経験・・・etc.

今回、やっと平成21年にまとめられた地域と行政でまとめた提言書の形まで「戻す」事が出来ました。
これがスタートです。

今は関心の無い市民をどう巻き込むかで、まだまだ尼崎の「大庄」という地域は面白くなる。
これからもまちへ関わるためにも試練を乗り越えることが必要です。

これからも頑張ります。

以下、内容なのですが、

尼崎市は、6村が合併して1市になった経緯があります。そのうちの旧村の一つである「大庄村」。過去には非常に財政が豊かで独立する話もあったとかなかったとか。。。

高度成長期に人口増加をし、私の子どもの頃は、まちに人であふれていました。

その後、公害問題、バブル経済の崩壊や阪神・淡路大震災の影響で人口減少に入った事で、平成10年代前半に学校統廃合の論争が起こり、「どこを残すか」の議論が行われました。学校は地域にとってコミュニティの中心核として機能する最たるもので、大庄地区には4中学校・7小学校あったのを2中学校6小学校へ再編する事になりました。地域コミュニティの中心とも言える学校が無くなるということで、非常に激しい地域の反対があったものの、「地域の子どもたちの未来」を考えた結果、残る学校の教育環境の充実を約束することでなんとか大枠の合意がされました。

その中でも、大庄地域の中央部に位置する「旧大庄西中学校」の跡地を新しく「地域コミュニティの中心核」として整備する方向性が整理されました。その議論の結果の取りまとめが平成21年10月に報告された『大庄中部<未来につなぐ>まちづくり市民委員会報告書』です。

そこで取りまとまった内容は、

・「ひととまちをつなぐ地域活動の拠点づくり」

・「学校の思い出とみどりのある憩いの空間づくり」

・「子どもがすこやかに育ち、高齢者が安心して過ごせる場所づくり」という3つの方向性です。

特に、現地の北側にある南ノ口公園を「旧大庄西中学校」に移設することが明記されました。

公園の周囲が高い樹木に囲まれているだけでなく、住宅にも囲まれているため、見通しが悪く、子どもだけで遊んでいる時の安全が不安であるという保護者からの問題提起があったことから移転が明記されました。そこで、現在の南ノ口公園を売却し、住宅地として整備する事になりました。

そして「旧大庄西中学校の跡地」は地域にとって「最後に残された地域コミュニティの場所」であり、会議のメンバーからも強くこの場所は売却等を行わないで欲しいとの議論が議事録にも残っています。

地域と行政が一緒に取りまとめた「地域の未来の設計図」とも言えるこの計画を実行段階になった時、行政から「諸問題が解決できないので、南ノ口公園はそのままにして、旧大庄西中学校の敷地の一部を民間住宅とする提言が地域に持ち込まれました。

その諸問題を一つ一つ丁寧に聞くと、確かに解決することは難しい事象でした。しかし、その諸問題が解決できないからと言っても、地域にとってプラス要素のものは一つも無く、先人達が地域の学校がなくす事に同意をしてまで、取りまとめた未来図を頓挫させることは、「今を預かる一人として」どうしてもできませんでした。

そこで、行政から報告書に基づきながら、もう一度検討をするためのワークショップを開催したいとの要望があり、地域としても開催を同意し、1年間にわたる議論がスタートしました。(その内容はこちら

地域の会長の皆さんにも経緯を説明し、地域一団となって平成21年に取りまとめた「報告書」の通りにすべきという主張を繰り返した結果、1年間の議論の末、行政当局の皆さんも解決が難しい諸問題を一つ一つクリアしてくれたことで、報告書の提言通りに方向転換をする結果となりました。

地域が団結し、粘り強く説得を繰り返すことで「まちの未来を変えることができる。」という事例となりました。

今回、取りまとまったのは、

1. 跡地活用の基本的な考え方
・現在の南ノロ公園は、旧大庄西中学校跡地へ移転することとし、公園跡地を定住転入促進用地(売却)とする。・旧大庄西中学校跡地の土地利用は、公共施設用地として公園約10,000㎡、体育館約2,000㎡を確保するものとし、残りの用地約4,500㎡はコミュニティスペースとして地域が活用することを条件に、市から提案のあった定住転入促進用地(売却) を保留すること。

2. 新たな公園整備
・公園は、都市計画公園として、協働型公園の可能性を探る方向とするため、別途に話し合いの場を設けること。
・話し合いの場は、公園の利用圏域(概ね半径 250m- 500m内)にある地域団体や利用団体等に参加を呼びかけ、公園ルールや管理運営等を話し合うこと。
・正式に運営委員会が発足すれば、市と協定を締結し運営を開始することになるが、地域内で協議が整わない場合は、一般公園として供用開始すること。

3.(仮称)大庄健康ふれあい体育館
・体育館は、地域からのアクセスを考慮して、公共交通機関の充実や駐車場の設置を検討すること、災害時の避難場所として利用できるようにすること。
・また、健康増進や介護予防などの複合機能を有しながら、障がい者や高齢者も利用 しやすい施設として、多世代交流が促進できるような施設整備やプログラムを検討すること。
・具体的な施設整備等の意見は、今後、基本設計やプログラムを検討するための参考とすること。

4.コミュ ニティ スペース
・コミュニティスペースは、地域が活用することを条件に、別途に話し合いの場を設けて、新たな管理運営主体のプラットフォームをどうするのか、地域の熱意のある方々で話し合うこと。
・新たなプラットフォームでは、様々な地域団体や活動団体などが管理運営に参画できることや広く地域に開放された活動とすることを設立にあたる趣旨とすること。
•また、将来的には、協働型公園の運営管理の担い手づくりに寄与し、地域の協働の取組につながる場として活用すること。
(以上)

大庄<未来につなぐ>まちづ<りワ—クシヨツプ意見に係る論点整理(取りまとめ)

 

「地域の未来を描くのは僕たちだ!」

 

これからもしっかりと地域の皆さんと一緒に地域をデザインし、形にして行きたいと思います。
長文にお付き合いいただき有り難うございました。

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