2005年9月 第2回定例議会
【質問項目】
■まちづくりの方向性とビジョンについて.
■人口問題について
■電子化進捗度について


■まちづくりの方向性とビジョンについて

【質問】市長が施政方針で述べられたことについてお伺いいたします。
施政方針において、ビジョンやまちづくりをテーマに訴えられた言葉が、「夢、アシスト、あまがさき。」という言葉で、未来へつなぐまちづくりという表現でありました。言葉の意味からすると、夢を助ける、又は夢を手伝うといった意味があるのかなと、私自身感じました。また、市長のカラーに合った、何かさわやかな言葉であるとの印象を受けました。しかし、表現が抽象的で、具体的にこの尼崎市がどのような形になっていくのか、イメージができませんでした。そこでお伺いします。「夢、アシスト、あまがさき。」の表現が市政運営においてどのように具現化されていくのか、イメージがわくようにお答えください。

【答弁】白井市長
私は、地方自治の原点は、そこに住み、集う人たちがともに協力し合ってまちづくりに取り組んでいくことだと思っております。そういう意味から、施政方針で述べました「夢、アシスト、あまがさき。」という表現は、市民一人ひとりがそれぞれ自己実現をしたり、また、ささやかかもしれないけれども、夢や希望に向かって努力をしていく、そして、本人だけじゃなくて、その実現に向けては、行政や地域社会全体で支えていく、そういうまちづくりの手法を表現したものでございます。こうしたことを進めていくに当たりましては、まずはまちづくりの基礎を整えておく必要があることから、財政の再建、自治基盤の確立、行政の体質改善に向け、取組を進めて参りました。
財政の再建につきましては、経営再建プログラムを実行し、再建に向けて一定の道筋は示していかなければなりません。自治基盤の確立につきましては、市政への市民の参画のしくみ、地域における協働運営のしくみ、コミュニティ活動など自主的活動への支援のしくみといった取組をしていくことが重要であると考えております。また、行政の体質改善につきましては、成果志向や住民本位のまちづくり、職員の意識改革などの取組を更に進めていく必要があると考えております。こうした取組を引き続き努力していかなければ達成できないと考えております。

【質問】次に、白井市長におかれましては、これまで、全日空の客室乗務員を経て人材コンサルタントなど民間での職務経験がおありと伺います。その経験をもとに、これまでの行政にはない民間の発想によるリーダーシップをいかに市政運営に発揮されていくか、私は関心を持っております。そのような市長が目指すまちづくりの方向性を理解するため、平成17年度施政方針の冊子を何度も読み返しました。また、過去においても多くの議員の方々が市長に尼崎市のまちづくりのビジョンについての質問をされておりますのを議事録で拝見いたしました。平成17年2月議会で、市長は、将来に向け、少子高齢社会に備えた安心したまちづくり、まちの魅力と価値の創造による都市再生、市民との協働によるまちづくり、更には、まちづくりのための人材育成という四つの方向性を示されました。しかし、私は、施政方針を読み進めても、尼崎市がどのようなまちを目指しているのか、どのようなまちになっていくのか、具体的にやはりイメージできませんでした。
日本IBMという会社がございますが、ここの会社では、ビジョンを、その企業が到達しようとする将来像を具体的に言葉で表現したものと表現しております。市長は、46万人の市民を導く行政の長として、尼崎市の進路を示し、市民に希望を与える責務があるのではないでしょうか。現代は、夢や希望を持ちにくい世の中になっています。私の友人にどんな夢を持っているか尋ねたところ、特に夢を持っていないという返事が多くありました。将来の夢や希望を持っている人もいるかもしれません。しかし、自分自身で夢を持てない人が増えています。自分で夢が持てない、描くことができないからこそ、せめて自分が住んでいる、暮らしているまちの方向性を示し、心に温かい気持ちを持って生活ができるように勇気づけてあげるのが、リーダーとしての市長の役割ではないでしょうか。
以上を踏まえたうえで、これまでの市政運営で市長のビジョンが具体化された施策についてお答えください。また、白井市長が在任中、これだけは成し遂げたいと思われることは何でしょうか。一言でお答えください。

【答弁】白井市長
これまでにビジョンが具体化された施策はあるのかというお尋ねでございます。
今日、本格的な少子高齢化社会を迎え、さまざまな制度の変革が求められている中で、私は、互いに支え合う地域社会を築き、未来を担う子どもたちに夢と希望を持てる尼崎のまちを引き継いでいかなければならないと考えております。こうした視点に立って、私なりに四つのテーマを設定し、施政方針においてお示ししたところでございます。これまでに具体化した施策といたしましては、一つ目の少子高齢社会に備えた安心づくりにつきましては、こども安全・安心・便利情報提供事業、親子サロン設置運営事業などを実施し、子育て支援事業等の充実を図っております。二つ目のまちの魅力と価値の創出による都市再生につきましては、ものづくり支援センター機能強化事業や企業立地促進条例運営事業などを実施し、産業の振興を図っております。三つ目の多様な主体が参画する協働のまちづくりにつきましては、地域の課題に取り組む協働事業の推進や地域振興機能の強化など、自治基盤の確立に資する取組を進めております。四つ目のまちづくりは人づくりからにつきましては、きめ細かな教育充実事業や児童生徒の学力向上プランなどを実施し、未来を担う人材の育成、教育の振興を図っているところでございます。
次に、在任中これだけは成し遂げたいと思うことは何か、一言で答えなさいということでございました。多くの市政課題を抱えている中ではございますが、私なりにあえて絞り込みますと、県との関係はございますが、小児救急医療の充実を図りたいと考えております。そして、何よりも、財政再建の道筋をつけておきたいとの強い思いをしているところでございます。

■人口問題について
【質問】次に、人口動態についてお伺いいたします。
尼崎市の人口は減少傾向にあることは、さきほどからいろいろな方も質問されておりますが、隣接する大阪市や西宮市では、近年増加に転じております。特に西宮市においては、平成7年の阪神大震災で人口が減少した後、順調に回復し、今年の8月1日現在では、震災前を上回る46万4,000人となっております。一方、尼崎市の人口は、昭和46年6月の55万4,000人をピークに、現在まで30年以上も一貫して減少しております。そして、今年の8月1日現在では46万91人と、残念ながらピーク時から9万人以上減少しており、今や隣の西宮市にも逆転され、兵庫県下では、神戸市、姫路市、西宮市に次ぐ第4番目の都市となっております。人口問題は尼崎が抱える問題として重要なものであると皆さんお考えのため、これまでにも多くの議員の方から質問されており、平成17年2月議会の答弁で、市長は、転出者数が転入者数を上回る転出超過となっている現状があり、その状況を打開するために、魅力あるまちづくりが必要と述べられておりました。そして、人口移動の要因を転入出者へのアンケート調査を実施して把握すると答弁されました。そこでお伺いいたします。これからも本市の人口減少がますます進むことが予測されますが、どのような方法、ビジョンをもって人口減少に歯止めをかけようとされているのか、お答えください。

【答弁】村山企画財政局長
本市のこれまでの人口の推移を見ますと、自然増を上回る社会減、つまり人口の流出が一貫して続いておりまして、要因としては、ファミリー世帯の流出や企業の撤退などによる就労の場の減少など、さまざまなものが影響しているものと考えております。そのため、本市はこれまで、ファミリー世帯向けの住宅支援などの施策を進めてきたところでございますが、更に子どもを育てやすい環境づくり、教育の充実、企業誘致による就労の場の確保などに努めているところでございます。
更に人口減少の要因について分析をしていく必要がございますので、本年度、市外への転出者及び市内への転入者、市内での転居者に対して、転居の同期や居住地選択に関する意識等を探る意向アンケートを行っております。その結果を人口減少の要因などの分析に役立てたいと考えているところでございます。

【質問】人口構成比について、各世代でどのようなバランスで構成していくのが、この尼崎市においてはよいとお考えでしょうか。お答えください。

【答弁】村山企画財政局長
昭和45年の国勢調査時点と34年後の平成16年の人口構成を比較いたしますと、年少人口率は約24パーセントあったものが約13パーセントと、およそ半分になっております。生産年齢人口は約72パーセントから68パーセントに減少、老年人口率は約4パーセントから約18パーセントと大幅に増加しておりまして、少子高齢化の傾向が顕著にあらわれております。現在の本市の人口構成を見ますと、団塊の世代と言われる50歳代後半並びにその子世代にある30歳代全般の世代が膨らんだ人口構成となっております。今後は団塊の世代が高齢者層へ移動していくとともに、低い出生率や寿命が延びていくことなどから、更に年少人口と生産年齢人口が減少し、老年人口が増加していくことが想定され、いっそうの少子高齢社会を迎えていくものと考えております。
理想的には、各世代とも偏りのないような人口構成が望ましいとは考えますが、現実的には人口構成を大幅に変えていくことは困難だと思っております。本市といたしましては、特に構成比の低下が続いております働く世代層の充実が重要であると考えております。

■尼崎市の電子化進捗度について
【質問】コンピュータやインターネットの利用の急増は、社会を劇的に変化させています。企業は、ITを活用することにより、競争を優位に行っています。日本政府は、我が国はすべての国民が情報通信技術、ITを積極的に活用し、その恩恵を最大限に享受できる知識双発型社会の実現に向け、早急に革命的かつ現実的な対応を行わなければならない。市場原理に基づき、民間が最大限に活力を発揮できる環境を整備し、5年内に世界最先端のIT国家となることを目指すというイージャパン構想を発表し、今年は、その目標年度である5年目に当たります。既に3,000万世帯が高速インターネット網に、また1,000世帯が超高速インターネット網に常時接続可能な環境ができ上がるなど、情報通信インフラの整備は想像以上に進んでいます。このため、我々の日常生活面では、職場や家庭でのインターネットの普及による電子商取引やコンピュータの利用などにより、情報通信はめざましい変化を遂げています。2005年7月4日発行の日経グローカルという雑誌に、全国の自治体の電子化進ちょく度という特集が組まれておりました。これは、各自治体における電子化の進ちょく度や課題を浮き彫りにするため、三つの分野におけるもので測定するものです。一つ目は行政内部の電子化、二つ目は住民サービスの電子化、三つ目の視点はセキュリティ対策というものです。その雑誌の中では、残念ながら尼崎市のデータは載っておりませんでした。そこでお伺いします。尼崎の電子化の進ちょく度は、他の自治体に比べてどの程度進んでいるのか、お伺いいたします。

【答弁】村山企画財政局長
尼崎市の電子化の進ちょく度は、他の自治体に比べてどの程度進んでいるのかというお尋ねでございます。
本市における電子化につきましては、行政運営のいっそうの簡素化、効率化、統合化、市民サービスの向上を目的としまして進めておりまして、他の自治体と比較しても平均的なレベルであると考えております。行政内部の電子化につきましては、平成13年度より2,800台のパソコンを職員に割り当てて庁内ネットワークを構築し、行政事務支援システムを運用いたしております。市民サービスの電子化につきましては、例えば体育施設予約案内、図書館蔵書検索、議会会議録の検索などの情報提供のほか、各種申請書の様式をホームページから入手できるといったような形で段階的に推進を図ってきているところでございます。現在は個人情報の漏えい等を防御するためのしくみづくりに積極的に取り組んでいるところでございます。

【質問】これからどの分野を重点的に推進していこうとお考えか、簡潔にお答えください。特にホームページは、情報発信をするために最大限に利用するべきであると、私自身考えております。他の自治体に比べて尼崎市のホームページは、文字が小さい、また色彩が見づらいように感じます。構成も、各担当部局の業務範囲の視点でつくられており、利用者が求める情報をキーワードとしたり、アイコンを利用するなど、必要な情報へ素早くたどりつくようにホームページを改善するなどの余地があると思いますが、それについて当局の見解を求めます。

【答弁】村山企画財政局長
電子化の進展に伴い、個人情報等の漏えいの危険性が高まっている状況にありますことから、今後はセキュリティ対策の分野を重点的に進める必要があると考えております。そのため、本市が保有するすべての情報を総合的に管理するための行政情報資産管理指針を定めたところでございます。セキュリティ対策の具体的な取組につきましては、一つは人的対策として、現在、職員の意識啓発、教育を実施し、技術的対策につきましては、電子メールや記憶媒体の使用制限を検討いたしております。また、物理的対策につきましては、重要な電子情報や機器を設置している施設につきまして、厳重な入退室管理を行っております。このような取組を継続的に進める姿勢を明確にするために、対外的にも平成17年5月16日に行政情報資産管理に関する宣言を行ったところでございます。今後につきましても情報の適正管理に向けて積極的に取り組んで参ります。
尼崎市のホームページは、開設から5年余りがたっておりますが、近年、ホームページの果たす役割がますます重要になって参りました。この流れを踏まえまして、平成16年度から3か年で段階的に充実をしていくことといたしました。平成16年度には、市内の施設案内の地図情報を充実させた取組を行いました。平成17年度は、ホームページのトップページに新着情報やイベント情報を掲載したり、さきほど少し御指摘もございましたが、出産や結婚、引っ越し等、身近な人生の出来事をキーワードにした、利用者が求める情報を見つけやすいようなホームページづくりに今取り組んでいるところでございます。
また、平成18年度には、デザインを統一し、信頼感のある情報、ページづくりに取り組む予定といたしておりまして、こうした3か年の取組で利用しやすいホームページに高めて参りたいと考えております。

【質問】特に、財政が厳しいという現状がありますが、それならば、横浜市や藤沢市のホームページで行われているように、広告を掲載し、収入を得るなど、市の資産を有効に活用していくのは一つの試みであると考えます。そのような試みについて検討し、改善していく予定があるか、お答えください。

【答弁】村山企画財政局長
ホームページに広告を掲載することにつきましては、ホームページの利用度が高まることが必要であり、まずはホームページを利用していただける環境をつくることに率先的に取り組んでいるところでございまして、広告につきましては、その成果を見て判断して参りたいと考えております。

【質問】情報通信の分野の発展は非常に速いものとなっております。そのような日々情報システムが高度化する中で、情報システムの維持管理業務は年々大きくなっていきます。そこでお伺いします。近年、情報システムの運営、保守をアウトソーシング、外部委託する自治体が増えております。情報システムの運用管理に関する尼崎市の考え方をお伺いいたします。

【答弁】村山企画財政局長
急速に進展する情報技術革新の中で、尼崎市においても的確に対応していくため、要員の確保及び情報化推進などの新しい分野の業務に携わる人材育成と、早急にその解決すべき問題にかかっていかなければならない状況でございます。これらの緊急な課題を解決していくために、従前から外注化を進めていた業務に加えまして、平成14年度から、情報処理業務などの運営、保守についての役割分担を見直しまして、コスト面も考慮しつつ、可能な限りアウトソーシングをしていくということで進めておりまして、また、そのことが職員定数の削減にも寄与するということで取り組んでいるところでございます。今後も引き続き情報化の推進に対応していくため、積極的に民間の活用を図っていきたいと考えております。

【再質問】人口減少につきましては、ファミリー世帯向けの住宅支援を中心に、子育て環境、企業誘致による就労の場の確保などに努めていると答弁をいただきました。私自身は、市長に、これまでの行政にはない、民間の発想によるリーダーシップを期待しております。これまでの市政運営でどのような形で民間の発想が生かされているか、具体例を挙げてお答えしていただきたいと思います。
また、電子化進ちょく度について、尼崎市は平均的であると返答をいただきましたが、後ほど、さきほどの日経グローカルのアンケートの質問項目をお渡ししますので、記入して返答していただきたいと思います。
ホームページの改善は現在実施中であるとのことですので、分かりやすいものになることを御期待申し上げます。

【答弁】村山企画財政局長
ランキングの件でございますけれども、私どもにランキングの部分について照会があったわけではございませんので、その内容を入手しまして自己評価をいたしましたところ、64.1ということで、ここでいいますと200位ぐらいであったと思います。64.1というのが自己評価ということで、また一覧表で確認していただければありがたいと思います。
民間の発想という部分でございますけれども、いちばん最大に努力しているところは、民間でいいますQC活動ですか、改革改善の運動でございますけれども、それにつきましては、尼崎市におきましても改革改善運動を全庁的にやっておりまして、今年3年目を迎えているということで、それなりに成果を上げているところでございます。

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