【会派視察@下関市】
下関市へ到着し、今秋にオープン予定の新博物館の取り組みについてお伺いしました。
年末に大きなニュースとなった尼崎城の再建のニュースですが、「城を建てて終わり」ではなく、阪神尼崎駅前の一等地であり、「尼崎」というまちの発祥の場所を「再構築」することで現在のあまり良くないイメージの払拭を同時に図ることが必要です。
「人々が集い、使ってもらえる施設」としなければ、維持管理経費ばかりがかかるお荷物施設となりかねません。
世間の流れは「箱物施設を統合する」方向となっていますが、下関市は、既存施設である市立長府博物館のすぐそばに下関新博物館(仮称)を建設中です。
尼崎市というまちの「歴史」「文化」を正しく伝えられる施設として尼崎城の内部に文化財を収蔵するスペースをもうけることもあろうかと思います。
文化財の「保存」と「展示」を通じて「歴史・文化」の「伝承」を新しい施設でなされなければ建設する意味がないとも感じています。
他都市事例を学びながら我がまちの施設を「効果的なもの」とすることが必要です。
以下視察時のメモです。
■市勢概要■
【人 口】275,242 人
【世帯数】130,388 世帯
【面 積】716.17 k㎡
【予 算】一般会計:122、560,000千円
■内容説明■
・政策に期待される効果
新博物館は、歴史豊かな本市にふさわしい歴史博物館として設置するものであり、文化財の保存公開施設として地域の歴史を「見て感じる」機械を市民に提供することから、本市の学術文化の創造、並びに地域に対する愛着を育むことに貢献するものである。また、本市の歴史、文化、観光資源の情報発信の拠点としても機能することから、地域の魅力を多くの人々に提供して、本市の交流人口の拡大の資するものと期待される。
・財源処置及び将来コスト計算
博物館建設費:15億5,000万円 (平成25〜28年度)
運営経費:9,700万円/年 (うち2,600万円は観覧領主入党の特定財源を充当)
・新博物館建設経緯等について
昭和56年01月 新博物館建設の基本構想策定されたが、財源、敷地面積等の制約により美術館のみ建設
平成06年09月 下関市博物館建設準備委員会設置
平成08年12月 建設準備委員会が建設基本構想を市長に答申
平成15年 新博物館建設事業をPFI導入可能性を検討
平成17年09月 市議会定例会にて下関新博物館建設事業に係る特定事業契約締結が全会一致で否決
平成20年05月 新博物館建設予定地を長府川端2丁目とする
平成21年03月 建設基本計画策定
平成22年03月 建設用地取得
平成22〜23年度 建設設計及び展示設計
平成25年02月 準民同意、聴聞会、建築審査会を経て建築許可
平成25年7〜9月 建築主体工事及び機械設備工事について入札不調3回。工事着工延伸
平成26年06月 建築主体工事及び機械設備工事が議決され着工
平成26年09月 展示製作委託(製造の請負)が議決され展示制作に着手
平成27年12月 下関新博物館(仮称)の名称等について報告
平成27年12月 建物竣工。しかし外構工事については入札不調のため未着工
平成28年03月 展示製作完成予定
平成28年07月 外構工事竣工予定
平成28年11月 開館予定
・計画の基本方針
基本理念:
(1)下関の歴史・文化遺産をネットワーク化する博物館
(2)市民とともに創り育てる博物館
(3)多彩な交流を促進する博物館
(4)歴史文化を楽しむ博物館
博物館の整備方針:
長府博物館 学習支援中心の活動
新博物館 展示・収蔵中心の活動
博物館の入館料はいくらにするか?
→ 有償 or 無料?
→ 博物館も図書館と同じ「社会教育施設」であることを考えれば「無料」
→ 運営経費を「税」で全額見ることについての「考え方」の説明をどうするか